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幽体離脱 プロローグ

yuutai.pro.jpg



今宵もふいと、布団から窓外の暗がりへ目をやる。
住宅街はポツンポツンと人工的な灯がまたたいて、点々と白く佇む。
空では薄ぼんやりとした半月が悲しげにしている。風に乗って漂う金鳳花の香りが胸をいやらしく刺す。
人が眠りに救われる、いつもなら安心できるこの夜景が、今夜はどうにかなりそうなほど冷たく見えた。


皆、なぜあんなに合理に生きる。打算に生きる。
機械的に生きていくのは、なにかが違うように感じる。

俺は大人になった。
だが自我は未だよく解らず、旧友も皆散り散りになり連絡もつかず、生活面は親に全く依存している。
何もかもが、"人"と違って、"遅れて"見えた。

これはなんだ。この現世は。
ああ、できることならこの暗闇に溶け込んでしまいたい。
金鳳花の香に乗って、社会的な生物共に、哀愁を運んでやればいいーーーーー


:


まどろみの中、半ば意識が醒めた時、見えない力に貼り付けられたように、
(とはいえ力なんてもともと見えないものだけれど)上体が異様に重くて起きあがることを許さなかった。
もしやこれは・・・と思った。
というのは、寝床に着いた後、ネット上で見かけた幽体離脱の方法を試みていたからだった。
筋を弛緩させ、意識が完全に落ちないように体の一部に意識を集中させておく、というやり方。
つまり、セミコンショスネスというのか、若しくは変性意識状態とでもいうのか、を保つ。
いずれにせよ成功に至ったのは偶然に過ぎないのだろうか。
腕に力を込め、思い切り起き上がる・・・なんとか起きられた。
さきほどの耳鳴りは、嘘のように掻き消えている。

此処に、あるのかも知れない。
平静を保ちつつ、夢の予感に耳を傾ける。
実際の俺は、此処にあるべきなのだ。「よりによって」のさっきとは違う、この世界に。

手のひらを見る。
不自然に視界が暗くて、それにぼやけて曖昧だった。そういえば部屋全体が暗い。
だが本当に離脱できているのだろうか、と疑うほど様子は普段と変わりばえがない。
おもむろにデスクの上の時計を見てみる。
どういうわけか、アナログだった筈の目覚まし時計はデジタルになっており、
時刻は「SM」の5:20を示している。
一瞬目を疑ったが、「AM」でも「PM」でもなく、趣味の良いことに「SM」、と表記してある。
こんな時刻表記を思い描いてしまう自己意識に呆れながらも、
ここが離脱後の世界であることに自覚が湧いてきて笑ってしまった。

居間を抜け、浴室へ向かう。
とりあえず浴室に入って鏡で自分の姿を確認してみよう。そう思ったのは、
もしかするとパートナー(離脱世界に現れるという案内人のような存在。姿は個人の想像に依る。
こちらからの干渉は全く通用せず、その意思は思いの他である。居ないという人もある。)
が映るかもしれない、そう考えていたからだ。


俺という人間は、本当に、鈍感なやつだ。
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