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C-5

分岐C-5、二本の光は互いに共鳴しあい、渦を巻いていた。



二本の光は渦を巻いて、互いに共鳴しあうかのようだった。

俺は光を目にした途端―ー―

なぜかその光の中に、表現しがたい温もりのようなものを見出した。

実際にそれが何なのかはわからなかったが、だが訴えかけてくるような何か……

俺は後ろを振り返ると、抱きつくようにその光に向かい……

そして抱擁を交わした。


「キャア!!」

「な、何が起きて……?」

胸に衝撃を感じた俺は、目を瞑ってその光を受け入れた。

神々しい光が全身を包む。

周りで少女たちが悲鳴をあげている。

だがそんなことはどうでもよかった。

俺は胸に光を抱くと、その場で前に回転したように感じた。

前後に入れ替わるような、奇妙な浮遊感。

次の瞬間、世界が暗転した―――



目覚めると、そこは見なれた部屋の中だった。

フローリングの床に、うつ伏せの格好で臥せていた俺は、ゆっくりと瞬きした。

俺は夢でも見ていたのだろうか……

だが、彼女たちの感触、夢で感じた全てがあまりに生々しく、現実のように感じられた。

そして何よりも、ここにいるという安堵感。

俺は改めて、大切なことに気付いた気がして、涙をこらえることが出来なかった。


ブブブブブブ……

ポケットの携帯が鳴っている。

「しまった、仕事……遅刻だあ!!」

俺は嬉しい悲鳴を上げると、意気揚々と部屋の外に飛び出した。

外は朝日に満ちていて、無限に俺を歓迎しているようだった。

人として、ここに在るんだと、実感できた。




―――こうして俺は、これからも、列を守るに人間として生きることを誓った。





TRUE END
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